2006年6月7日水曜日

ラグビーリーグを...(2)

ということで現在では、異なる二つのラグビーが混在しています。

結論から言うと、ラグビーユニオンとラグビーリーグの「100年戦争」は、ラグビーユニオンの勝利に終わりました。あるいは、終わりつつあります。と言っても、リーグの歩みが間違っていたわけではなく、むしろ正しかったと言えるでしょう。ラグビー側がこの10年間やっていることは、リーグがこの100年かけて行って来たことを踏襲しているとさえも言えるのです。

ただ、リーグというのは盛んな地域があまりにも少ない。かんたんに言えば、シドニーやブリスベンを中心とする豪州東海岸地域と、リーグの「ハートランド」とでも言うべきイングランド北部に限定されてしまいます。イングランド北部はサッカーの中心地帯でもあるので、本当にリーグが人気ナンバーワンの地域は、極論すれば豪州の一部だけなのです(ただし、この地域では、リーグの人気はいぜんとして凄いものがあります)。

一方のラグビーは、1987年からスタートしたワールドカップが順調に発展、ビッグビジネスになりました。いまや両者の競技としての地位や注目度は、世界的に見れば月とスッポンでしょう。リーグの関係者は、この現状に危機感を抱いていると思います。今すぐリーグが無くなる、というわけではありませんが、長い年月をかけて「静かなる死」を迎えるのではないか、ということが言われておりました。

だがリーグも、2008年には久しぶりにワールドカップを開催します。そして少しずつですが、リーグをプレーする国も増えてきています。日本代表も、ワールドカップ予選に参加します。本大会出場への道もわずかではあるけれどあるのです。これからリーグがどのように巻き返していくのか、次回ワールドカップを成功へ導くことが出来るのか。それを見るのがたいへん楽しみであります。
 
2006年06月07日11:12

mixi

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