2012年1月9日月曜日

外山滋比古著作集 7 シェイクスピア考

外山滋比古著作集 7  シェイクスピア考

いかにしてシェイクスピアは、今なお読まれかつ上演される古典作家になったのか? ベン・ジョンソンはじめ、当時の人気作家に親しむ人は今はもうほとんどいない。また、彼の劇作品にはどうして戸外の場面が多いのか? さらにまた彼の作品には、なぜ年上のしっかりした女性がたくさん出てくるのか?


「シェイクスピアの作品はもともと舞台上演用台本であった。それが十八世紀になると、読者のためのテクストへと性格を変える。それが作品自体の意味を変えることになる……十八世紀に新しくつけられたト書きによって、シェイクスピアは、音楽的、立体的演劇から絵画的戯曲に変貌していったことがわかる。この変動は後世、つまり読者によってもたらされた点が重要である」(著作ノート)。


本巻は、シェイクスピア作品のト書きやエメンデイション(本文修正)の精査によって、読者の受容史を追求した論考を中心に、英文学をめぐる諸エッセーを精選・収録した。

http://www.msz.co.jp/book/detail/04857.html

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