外山滋比古著作集 6 短詩型の文学
ひとむかし前のことになるが、桑原武夫の書いた「俳句第二芸術論」なる論文が一大猛威をふるったことがある。これは種本があって、彼はイギリスの学者I・A・リチャーズの『実践批評』のテクストを下敷きにしていたのだが、そんなことは俳人たちの知らぬことであった。彼らはその単純な近代的な論理にむきになって反抗したが、どうも景気のいい堂々たる反論はできなかったようである。
本巻のテーマは、この事件を契機にして、著者によって構想・追求された〈反=俳句第二芸術論〉である。俳句を成立させている肝心要の、切れ字や季語、添削と結社など、世界に類を見ない、その日本独自の特性を明らかにし、西欧の近代的リアリズムに優る方法として俳句的表現を称揚する。芭蕉・子規から現代俳句までを渉猟し、読者の立場から俳句の特性を追究してゆく姿勢はまことにスリリングである。俳句を中心に、ひろく日本語の表現・論理を考察した刺激的な論攷。
http://www.msz.co.jp/book/detail/04856.html
2012年1月8日日曜日
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