カナダと日本、戦前から交流のある「ラグビー・フレンド」であり、確かに良い対戦相手であると思う。
ただここで不思議なのは、どうしてカナダは、ラグビー大国にならなかった(なれなかった)だろうか、ということだ。
豪州、南ア、そしてNZと、他の英連邦系国家は多くがラグビー強国になった。英国との関係や人口を考えれば、カナダがこれらの国と同等のスーパーパワーに君臨しても不思議では無かったはずだ。
まぁその場合だと、日本は「ライバル」にはしてもらえないだろうが...
1991年に開催された第2回のワールドカップでは、カナダはかなり強い代表チームを送り込み、フランスやNZとも良い試合をした。後にサントリーでプレーしたグレン・エニスは、カナダ代表のスター選手だった。だが、その後はやや弱体化した印象が強い。いずれにせよ、カナダでラグビーがメジャースポーツになる可能性は薄いと思われる。
ひとつには、やはり気候の問題があるだろう。冬はプレー出来ない地域もあると思う。国技的存在であるアイスホッケーに、人材を奪われている面もあるだろう。
あとは、カナディアン・フットボールの存在も見逃せない。カナディアンフットボールはアメフトに良く似た、というかほぼ同じようなルールの競技なのだが、プロリーグであるCFLは現在でも根強い人気を誇っている。カナダが北米大陸の国である以上、米国のスポーツ文化と融合するのは半ば当然のことであったと思う。
でも、ラグビーの立場から見れば「カナダの国技がラグビーになっていたら...」と、ちょっと残念な気分になるのも確かである。国際ラグビー界の勢力地図は、かなり違ったものになっていたかも、と思うからだ。
本稿の初出:『楽苦美愛』 http://sns.rugbyeye.net/
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