2007年3月14日水曜日

人数で変わる競技の性格

ラグビーは何人でプレーするスポーツか。
「フィフティーン」という言葉があるように、1チーム15名でプレーする。

でもセブンスでは、1チーム7名でプレーする。半数以下の人数でやるわけだから、フィールドには広大なスペースが発生する。ラグビーはラグビーだから基本的には同一種目であることに変わりは無いが、しかし競技自体の性格はかなり異なるのは確かだ。ラグビーにあまり関心や知識が無い人の方が、そのことをより顕著に感じることが出来るだろう。

またセブンスほどメジャーにはなっていないけれど、10人制のゲームというのもある。私自身10人制の試合を生で見たことは無いが、「香港テンズ」なんてトーナメントもあるらしいので、地域によっては結構盛んなのかもしれない。
セブンスよりフィールドに三名増えることで、それだけより15人制に近い戦いになるんだろうか。

一方、ラグビーリーグは通常13名(フォワード6名、バックス7名)でプレーするのだが、やはりセブンスでの試合が存在する。それとは別に、9人制の試合も伝統的に行われていた。私はリーグのナインズも、残念ながら見たことが無い。

と言う事で、これだけいろんな人数のバージョンで試合をする団体球技も珍しいと思う。フットサルやバスケの3on3は有名だが、6人制の野球とかあまり聞いた事が無い。そして人数を減らした分だけ、その競技の性格がガラリと変わってくるのも面白いと感じる。

で、ここからが本題なのだが、なにをかくそう私は、ラグビーの1チーム人数が多すぎると昔から思っている人間である。もちろんラグビー自体は好きだし、15名の個性豊かな役割分担は面白いけれど、戦術と選手の運動能力が高度に発達した現在、プレーヤーは15名も要らない、というのが持論なのだ。それを言うと、たいていファンに総スカンを食らうからあまり発言しなかったのだが、ここでこっそり書いておこう。

かといって、セブンスだと少なすぎる。じゃ何名が適性人数かというと、それは11名だと思う。フォワード4名、バックス7名。
じゃテンズではダメなのかといわれそうだけど、むかし「テンメンラグビー」というとつまらないラグビーの代名詞みたいに言われて印象が悪かったので(意味が違うけど)一人増やす。7人制と15人制の中間だ。パワープレイもあり、バックスの展開ラグビーもしっかり存在する。机上の空論(妄想)では、これが適性人数だ。
サッカーは11名、アメフトもフィールド上には11名。イレブンというのは、フットボールにおけるマジックナンバーだと思っている。

従って私が国際ラグビー界を牛耳る立場の人間になれば、ラグビーはその日から11人制に移行すると思う。15人制のラグビーを守りたい人は、じゅうぶん気をつけておいてください。


<11人制の場合のポジションA>
1~4番 フォワード 5・6番 ハーフバックス 7~11番 バックス

フォワード内訳=1-3番はタイトフォワード、4番はルーズフォワード
スクラムはタイトフォワードのみで組む。
1,3番は「プロップ」。チーム最強の選手でFWプレー(モール、ラック、ゴリゴリと前進する時のラッシング)の核となる。ただしスクラムは3名で組む関係上、あまり重要性を持たないので「スクラム職人」的な選手はあまり必要では無く、走力が求められる。ラインアウトのジャンパー役も望まれるので、どちらかに長身の選手が最低1名は欲しい。
2番は「フッカー」。ラインアウトのスロワー。
4番は「ルーズフォワード」。いわゆるナンバーエイト的選手。

ハーフバックス=5番スクラムハーフ、6番スタンドオフ。
バックスは15人制とほぼ同じ。


<11人制の場合のポジションB>
1~5番 フォワード 6・7番 ハーフバックス 8~11番 バックス

フォワード内訳=1-3番はフロントロー、4・5番はバックロウ。
スクラムは5名で組む。この場合の「プロップ」及び「フッカー」は、スクラムの技術も必要になってくる。
4・5番は15人制のロック及び、第3列の複合型ポジション。

ハーフバックス=6番スクラムハーフ、7番スタンドオフ。
バックス=8番、10番はウィング、9番はセンター。センターは一名のみ。
11番はフルバック。


(本稿の初出:『楽苦美愛』 http://sns.rugbyeye.net/)


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