2006年9月15日金曜日

米国スポーツ人気の退潮

私が青春期を過ごした80年代~90年代前半は、日本における海外スポーツ人気の最盛期だったと思う。当時はスーパーボウルだけではなく、大学のフットボールの試合も正月に地上波で生放送されていたし、北米スポーツそのものをテーマにしたテレビ番組などもたくさんあった。
アメスポだけではない。F1やセリエを中心とした欧州スポーツも本格的にファンを増やしたし、オージー・フットボールの試合も本場の強豪チームを招き、横浜スタジアムで行われたりしていたのだ。
もちろん、スポーツグッズがファッションにおいても重要な位置を占めていた。

しかし、現在はあらゆる米国スポーツの人気が退潮だと思う。
野茂英雄がドジャースでデビューを果たした1995年頃から、メジャーリーグについては日本人選手の活躍だけを大きく取り上げ、NFLとNBAはその頃から、相次いでファンを失っていった。いまや日本人は野球とサッカー日本代表、そして総合格闘技にだけしか興味を持てないような雰囲気である。

それが良いか悪いか、私には判定を下す資格はない。ただ思うのは、確かに80年代当時の方が、アメスポは面白かった。何が面白いと言うと、選手の個性を見るだけでも楽しかったと思うのだ。

実際のところ、80年代半ばから90年代初頭にかけて台頭してきた選手たちは、実力もさることながら個性的で存在感があり、そして息長い活躍を見せる人が多かった。これは生まれた年で言うと、1960年代前半から半ばに集中しているように、私には思える。
たとえば、思いつくだけでも以下の通りとなる。この時期に生まれたアメリカ・カナダのプロスポーツ選手を、生年別に順不同で挙げてみよう。

1961年生まれ:ウェイン・グレツキー、マーク・メシエ、ダン・マリーノ、スティーブ・ヤング、アイザイア・トーマス、デニス・ロドマン、ドン・マッティングリー

1962年生まれ:ロジャー・クレメンス、ボー・ジャクソン、ジェリー・ライス、パトリック・ユーイング、クライド・ドレクスラー

1963年生まれ:マイケル・ジョーダン、チャールズ・バークレー、カール・マローン、ランディ・ジョンソン、マーク・マグワイア、ブルース・スミス

1964年生まれ:バリー・ボンズ、ドワイト・グッデン

1965年生まれ:マリオ・ルミュー、スティーブ・アイザーマン、デビッド・ロビンソン、スコティ・ピッペン、レジー・ミラー、ランドール・カニンガム

1966年生まれ:グレッグ・マダックス、トム・グラヴィン、カート・シリング、アルバート・ベル、トロイ・エイクマン

(間違っているかもしれないが、また修正します。)

ちなみに個人競技では、カール・ルイスが1961年生まれ、マイク・タイソンは1966年生まれだ。
もちろん、前後の世代にも優れたアスリートはたくさんいるが、この世代の集団はやはり、強烈だ。

特にNBAはバルセロナ五輪の「ドリームチーム」世代だが、バスケ史上に残る優秀な選手の集まりだと言ってもほぼ差し支えないと思う。
NFLに関しては、その前の世代についても充分に人材豊富なのだが、やはりこの上の世代から、最高のアスリートはプロフットボール選手の道を歩むようになったのかもしれない。

この人たちの多くが、90年代後半から相次いで衰えを見せ、現役を退いていった。もちろん今でもバリバリ活躍している人もいるが、彼らの多くが一線を退いてしまった以上、物足りなさを感じるのも、なかば仕方が無いと思うのである。それだけが、日本のアメスポ地位低下の理由ではあるまいが...

2006年09月15日05:49

mixi
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